最初の日々
新しい部屋で、五日ほどを過ごした。



引越しの荷物はまだほとんど片付いていない。
肝心の本棚を始めとして、家具が揃っていないからだ。
冷蔵庫もコンロもまだないし、カーテンも納品待ちだし、
給湯器は動いてくれないし――。

にもかかわらず、この部屋、実に居心地がいい。
自分の場所だ、という感じがある。
中学校か高校の頃、なぜ英語では「住む」と「生きる」がどちらも同じ(live)なのかと
訝った記憶があるが、ここではそれがすとんと腑に落ちる。

ここ二、三日は、さしあたって必要な日用品を買いに出かけたり、
S先生・Nさんと一度食事をしたほかは、今までどおりの生活・研究をしていた。
今週から来週にかけて予定されている勉強会・読書会のテキストを読む、
諸々の用件のメールを書く、など、やっていることは本当に何も変わっていない。

研究では、恥ずかしながら未読だったWestfallの本をようやく読み終わった。
17世紀の話だし、18世紀には全然触れていないから後回しになっていたのだが、
それは間違いだったということが痛いほどよくわかった。
――何のことはない、ここ二、三年僕が格闘していた問題は、
要するにこの本の内容の続きでしかなかったのだ。
何やってるんだか!!という感じだが、ともかくこれで見通しは相当よくなった。
(しかしあえて言わせてもらうが、英語で本文500ページを越える大著なのに
序論や結論がないというのは不親切すぎはしないか・・・。)

明日からまたしばらく(おおむね月末まで)、京都に戻る。
ほぼ連日何かしら予定があるうえに、急遽、某国際学会での発表に応募することになり、
その予稿を今月中に(!)書かねばならない。

・・・引越したわりには、案外、いろんなことが変わらない。
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by ariga_phs | 2011-01-19 19:22 | 歳歳年年
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筆者プロフィール
有賀暢迪(1982年生)
科学史家。筑波在住。
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