帰宅
東京の部屋に戻ってきた。



振り返ってみれば、今回の京都滞在はまさしく怒涛のような日々だった。

理由はいくつかある。
国際学会に急遽応募をすることになり、発表要旨と旅費援助の申請書類を書いたこと。
来年度の公募が一つ新しく告知されたのだが、その締切が存外近かったこと。

とはいえ、それらは副次的要因でしかない。
何よりきつかったのは、9日間の滞在中すべてが外食で、うち6回が飲み会だったことだ。

****

どう考えても、自分はそこまで酒を飲みたい人間ではない。
それに、飲み会の席であろうと酒を飲まないことは別に可能である。
研究会などの後であっても、付き合いで飲んでいるつもりはまったくないのだし。

そう、付き合いで飲んでいるつもりはまったくない。
むしろ、その付き合いが楽しいから飲んでいるのだ。
そこに問題がある。

いったい自分はいつから、そんなに社交的な人間になったのか。
そうして、いったい自分はいつから、そんなに多くの人と関わるようになったのか。

ざっと数えてみるに、一連の飲み会では20人強と喋った計算になる
(飲んだ回数は6回だが、重なっている人も多い)。
決して多くはないが、どの人ともそれなりに親しくお付き合いさせてもらっている、
そう考えるとそれなりの数ではないかという気がする。

そうしてそれだけの数の人を、僕は京都に(関西に)残してくるわけだ。

****

中学校から高校に上がったとき、高校から大学に来たとき、
大学から大学院に進学したとき、
少なからぬ数の知人・友人を、僕は置いてきた。

節目節目で、「変わること」への期待感が過剰すぎたのかもしれない、と今なら思う。
しかし今ここで何を言ってみたところで、それだけで何かが変わるはずもない。

****

今日は午前中に東京に移動して、午後にこちらでの研究会に参加した。
前回初めて参加して、今回が2回目になる。当然、まだよく知らない方も多い。

研究会のあとは、例のごとく飲み会が待っている。
さすがに今日は飲まないようにしようと思ってウーロン茶を頼んだのだが、
なぜだが生ビールが一つ余分に注文されていたようで、それを飲むことになった。

どの方と話すのも、いろいろな発見がある。だからこそ、飲み会は好きだ。

結局、今日まともにお話ができたのは7人ほどだった。上出来だ。
東京に移っても、こちらはこちらでやっていけるだろう、と思う。

けれど、

だからと言って、京都で過去数年間に培った人間関係を、手放したくはない。
もうそういうのは、いい。

****

怒涛のような日々は今日でおしまい。
明日からしばらくは、マイペースで仕事をしたり、引越しの後片付けをしよう。
いつもどおりの、変わらないやり方で。



なお、



酒は当分、いらない。
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by ariga_phs | 2011-01-29 23:59 | 歳歳年年
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筆者プロフィール
有賀暢迪(1982年生)
科学史家。筑波在住。
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