2010/1/19
今日の仕事。

1.午前中
事務作業。だいぶ遅くなっているので焦り気味。早く片付けてしまわないと・・・。

2.午後1
例の、年末に書き直した論文に対する再コメントが戻ってきたので手直し。
まだあと少し気になる点がある、というコメントだったが、確かに重要なポイントだった。
今回の論文ほど、査読者の有り難さを実感したことは過去にない。

ところで実は、この論文は力学史ではなく数学史の内容なのだが
(と言うのは数学史をある程度やらないと駄目だと悟ったからだが)、
これを書いていて、18世紀の数学の諸概念・発想が現代とは丸っきり違うということを
はっきりと思い知らされた。
一度この話題について、自分なりの理解をまとめてみる必要がありそうに思う。
意外とそういう解説なり論文なりというのは無いんではないだろうか。

3.午後2
『科学史研究』最新号の論文を読む。
確か年末の超多忙な時期に届いたので、その存在をすっかり忘れていた・・・(!)
以下、極めて近い立場にあるお二人の論文の感想。

野澤さんのダニエル・ベルヌーイに関する論文は、これまでのものと比べて基本線は同じだが
個人的には一番よい内容だと思う。
特に、ニュートン→ヴァリニョン→ヨハン・ベルヌーイ→ダニエル・ベルヌーイという
僕には今までよく見えていなかった「流れ」が提示されていて、大いに考えさせられた
(もっとも、この解釈はさらに詳しく検討してみる余地があると思うが)。
ただ惜しいと思うのは、先行研究に対する批判に力点を置きすぎていて
(その批判自体は個人的にも概ね賛成なのだが)
肝心の「流れ」が十分に可視化されていないように感じる、という点だろうか。
僕はほとんど同じフィールドを研究しているのでこの論文の持っている含意に対して
嫌でも敏感になっているわけだが、そうでない人が同じ印象を受けるとは考えにくい。
・・・まあ、偉そうに書いてはいるが、これはそのまま僕自身の課題であるわけで。

坂本さんのフランシス・ベーコンの論文については、一読の価値があるとまず言っておきたい。
僕はベーコンについてはほとんど知らないのだが、その素人の目から見ても、
この人物の思想とその背景を語る上で外せない一本だと思う。
特に、ベーコンの著作内容の具体的な検討からそのソースへと向かい、
古代原子論の改変という大きな流れの中に位置付ける一連の手並みは着実かつ鮮やかで、
論文のお手本のような論文と言っていいのではないだろうか。
ただ欲を言うと、と言うかこれは方向性の違いと言うべきなのだが、個人的には
ベーコンの思想(テレジオ批判とセヴェリヌス受容)のローカルな文脈にも触れてほしかった。
つまり、そうした彼の思想はどこでどのようにして育まれたのか、
書物だけでなく周囲の人物との影響関係はなかったのか、など。
・・・要するに僕はそういうことに興味を持っているということの裏返しですが。

4.夕方~夜1
ドイツ語と格闘。内容読解以前の問題として、フラクトゥーア(いわゆるヒゲ文字)が難しい・・・。

5.夜2
明日のオイラー読書会のテクストを読む。こちらはフランス語。安心しますね。


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以上の仕事はそれとして、他方では自分のスケジュール管理の甘さを反省した一日だった。
・・・とにかく今週は無駄な時間を極力削るように努力しよう。
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by ariga_phs | 2010-01-19 23:59 | 歳歳年年
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筆者プロフィール
有賀暢迪(1982年生)
科学史家。筑波在住。
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