全然更新していないけれど、生きてます、ということで。
……それにつけても、文章を書くことへの熱意がどこかに家出してしまって久しい。
本を読んでもそれを積極的にまとめようという気分になかなかならない。
読む本は読む本で、ほとんど自分の専門領域に関わるものばかりだ。
百聞は一見に如かず、
ここ数ヶ月のあいだに読んだり買ったり読みかけたりした本を挙げてみる
(専門的に過ぎるものは除いておこう)。
どれが既読でどれが未読かは、原則的にはあえて書かないでおく。
■安西徹雄『英文翻訳術』(ちくま学芸文庫、1995)
…もっと早くに一度読んでおいたらよかったのではないか。
■成田龍一『近現代日本史と歴史学』(中公新書、2012)
…歴史学では日本史上の各時代や出来事がどのように論じられてきたか。
通読するよりレファレンスとして使ったほうがよさそう。
■F. デュレンマット『物理学者たち』(早稲田大学出版部、1984)
…20世紀スイスの作家の劇作集。
『失脚/巫女の死』(光文社古典新訳文庫、2012)の解説で知った。
■三中信宏『進化思考の世界』(NHKブックス、2010)
…『系統樹思考の世界』『分類思考の世界』(ともに講談社現代新書)の続編。
■橋本毅彦『近代発明家列伝』(岩波新書、2013)
…著者からご恵投いただいた。感想は一つ前の記事に。
■Eric R. Scerri『周期表』(丸善サイエンス・パレット、2013)
…出版社勤務のS氏が贈ってくださった。内容は周期表の歴史。
訳文が独特で最初は違和感が凄かったが、これはこれでありかもしれない。
■Michael J. Benton『生命の歴史』(丸善サイエンス・パレット、2013)
…これも出版社からご恵投いただく。生物進化の歴史の良心的解説。
なお、このシリーズ、ほかの本も一緒に頂いてしまって大変恐縮なのだが、
いま挙げた2冊以外は未読です。ごめんなさい。
■L.-N. マルクレス『書誌』(白水社文庫クセジュ、1981)
…本の情報を集めた目録の歴史を扱っている。あまり類書がなさそう。
■『科学朝日』編『殿様博物学の系譜』(朝日選書、1991)
…以前から欲しいと思っていたところ、古本で安く出ていたので購入。
■山科正平『細胞発見物語』(講談社ブルーバックス、2009)
…同じく古本屋にて。
■J・L・ハイルブロン『アーネスト・ラザフォード』(大月書店、2009)
…趣味と実益(?)を兼ねた一冊。
■川上未映子『愛の夢とか』(講談社、2013)
…新聞の書評(江國香織)を読んで買う。自分へのせめてもの抵抗。
■ジョン・ガートナー『ベル研究所の興亡』(文芸春秋、2013)
…これは読まないと駄目だろう、と思って即購入。
■堀越二郎『零戦』(角川文庫、2012)
…ある意味、今年の話題作。自分にとっては夏休みの読書感想文、の趣。
■生田哲『ドキュメント 遺伝子工学』(PHPサイエンスワールド新書、2013)
…1970年代のインスリン開発のドラマを扱っている。
著者は元分子生物学者で現在は物書き、とのこと。
■門田隆将『吉田昌郎と福島第一原発の500日』(PHP、2012)
…吉田氏の訃報に接して購入したが、タイトルが少しミスリーディング。
これはむしろ、現場で原発事故に遭遇した、名前ある沢山の人たちの記録。
貴重なノンフィクション。
■冨塚清『ある科学者の戦中日記』(中公新書、1976)
…夏の暑い日に古本屋の店先で、100円で売っていた。
■高田誠二『『米欧回覧実記』の見た産業技術』(朝日選書、1995)
…確か買ったのは2, 3年前。ようやく読むタイミングが来た感がある。
■ジョゼフ&フランシス・ギース『中世ヨーロッパのテクノロジー』(講談社学術文庫、2012)
…国際学会(マンチェスター)の行き帰りに読む。良書。
しかし注・文献を削ったのはともかく、索引がないのは痛い。
■石井寛治『日本の産業革命』(講談社学術文庫、2012)
…後回しにして、次の本を先に読むことに。
■中岡哲郎『近代技術の日本的展開』(朝日選書、2013)
…期待を裏切らない面白さ。こういうものを書けるようになりたい。
まだほかに何かあったかもしれないが、とりあえずはこんなところだろうか。
自分がどんどんつまらない人間になっていくようで悲しい。
しかしそれでも、生きていられるだけ感謝しなくては。