Jean d'Alembert 読了。
先週の木曜から日曜にかけて風邪(?)で寝込んでいたので
予定より遅れてしまったが、ともかく読み終わった。
いろいろと示唆的なことがたくさん書いてあって非常に勉強になったのだが、
僕が自分の研究の関係で一番知りたいと思っていたことについては
幸か不幸かほとんど言及がなかった。
というわけで、次は18世紀力学の古典中の古典、
Truesdellの「イントロダクション三部作」(勝手に命名)に着手しようと思う。
これはオイラーの全集に付せられた3つのイントロダクションで、
18世紀の力学の数学的・理論的部分に関する詳細な解説である。
イントロダクションなのに、どれも100ページ以上あり、
オイラーの著作へのイントロダクションなのに、
関連する当時の著作について網羅的に解説されている。
3つのうち1つに至っては、イントロダクションだけ別巻である(!)。
ここまで行くともはや、「オイラー全集のイントロダクション」とは
呼べないと思うのだが…。
ところで、またしても弁解になってしまうが、これまでは、
この古典的な著作を読む必要がほとんどなかった。
と言うのも、Truesdellという人は数学的・理論的な事柄にしか
興味がなかったらしく、僕が修士課程で調べていた最小作用の原理のような、
どちらかというと思弁的色彩の強い話にはほとんど触れていないからだ。
けれども、当面の僕の研究に関係する事柄のうち、
Truesdellと正面切って向き合わずに済むような思弁的側面については、
調べることはまだ多いとは言え、概ね方向性の見通しがついてしまった。
そうなると次は、理論的側面と本格的に格闘せざるをえないわけで、
今はそのための手がかりを探しているという次第である。
とりあえず、今日はこのくらいでおやすみなさい。