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捨てる神あれば拾う神あり
タイトルの通り。



捨てる神の話。

学振(DC2)に採用されなかった。残念。

送られてきた評価結果を見ると、

「申請書類から推量される研究者としての能力・将来性」
「研究業績」
「研究計画」

という三つの審査項目についてそれぞれの点数がついているのだが、
どう見ても「研究計画」が全体の評点を大きく下げている。
そして僕の書いた研究計画の何が問題だったのかは、正直、よくわからない。
(それについて具体的なフィードバックはない。)
可能性として考えられるのは、
1.僕のやろうとしていることを理解してもらえなかった
2.やろうとしていることはともかく、研究方法がまずいと判断された
のどちらかあるいは両方だろう。
(I先生の推測では、積極的に海外に資料調査に行くというような、
インパクトのあることを打ち出して書く必要があるのでは、とのこと。)

だがいずれにしても、最大の要因は、審査員の顔ぶれが僕の想定と違っていた、
ということなのではないかと思う。
科学史の専門家など、そもそもほとんどいないのだから、
どんな方々が書類の審査をしているのかは正直見当がつかない。
科学史とはまったく関係ない、哲学や歴史学の専門家が審査している、
という可能性も大いにある。(審査分野としては「人文学」なので。)
そしてそうであるとすれば、研究の意義や方法について、
審査員の理解が得られないというのはもっともなことだ。
もちろん、今回の申請書類を書くに当たっても、
他の分野の人でも分かるようにしようと努力はした。
だが、評点から判断する限りでは、その努力が足りなかったとしか考えられない。

もっとインパクトと一般性のあることを書かないと駄目なのだろうか。
科学史の専門でない人にも分かってもらえるように。
…しかし門外漢の人が読んでも分かるように研究計画を書くというのは
どう考えても至難の業、というか最初から矛盾していると思うのだが、どうだろう。



拾う神の話。

学部時代にお世話になった指導教官から、アルバイトのお話を頂いた。
まだ正式に決定してはいないものの、非常に面白そうなお誘いだったので、
引き受けたい旨をお伝えした。

…それにしても、卒業後ずっとろくに連絡も取っていなかったにもかかわらず、
その先生の方では、僕のホームページとさらにこのブログを知っておられた。
率直に言って、驚くと同時に非常に嬉しかった。

ありがとうございます。この場を借りて、お礼を申し上げます。
by ariga_phs | 2007-10-31 23:45 | 歳歳年年
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筆者プロフィール
有賀暢迪(1982年生)
科学史家。筑波在住。
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